心の哲学
この論文では、心的状態(信念、欲求などの命題的態度)はその人の内的状態に言及しているわけでなく、虚構であるという「虚構主義」をとる。心的状態は虚構であるが、人々の状態や行動を説明するのに適切に役立つものである。また、心的状態は人々に対する…
mindsonline.philosophyofbrains.com アブストラクト ○汎心論とは? ○ラッセル的汎心論 ○物理主義と二元論の困難とラッセル的汎心論の有利な点 ○構成的汎心論と創発的汎心論、およびその問題点 ○IIT ○IITと組み合わせ問題 ○現象的結束の立場 ○融合の立…
心の哲学の代表的論者、デイヴィッド・チャーマーズの論文です。汎心論と汎原心論、ラッセル的一元論、汎質論についての議論がまとめられています。 www.oxfordscholarship.com チャーマーズは『意識する心』と『意識の諸相』が翻訳されています。 www.amazo…
今回は神経科学者・土屋尚嗣さんの論文をお送りいたします。 onlinelibrary.wiley.com 論文の背景 トマス・ネーゲルという哲学者は1974年に「コウモリであるということはどのようなことか?」という記事を書いた。コウモリは超音波で周囲の環境を知覚してい…
The Problem with Phi: A Critique of Integrated Information Theory 論文の背景 ジュリオ・トノーニは意識の量を測るための「情報統合理論(IIT)」を提唱した。 それは、「意識とは統合情報である」という理論だ。統合情報とは、「システムの要素が生成す…
[1504.05696] Ascribing Consciousness to Artificial Intelligence 【論文のまとめ】 この論文は、『意識の統合情報理論』においての反機能主義的側面を批判するものだ。批判のために、「脳神経を徐々に機械化していったときどうなるか」という思考実験を使…
心の哲学 ●二元論における二つの問題 ○心物因果の問題:非物理的原因が物理的原因を動かすのは念力のようなもの ○過剰決定の問題:心的状態と物理的状態という二つの原因が身体行動を決定していることとなってしまう。しかし、どちらか単独で十分な原因のは…
チャルマーズの『哲学的ゾンビ』論法(様相論法)により生み出された性質二元論への批判論文です。 原文はここで読めます。 現象判断のパラドックスと因果性 要約:様相論法により導き出された性質二元論では、意識には物理領域への因果的インパクトがなく、…