算数・数学は面倒だ。
なにが面倒か? それは計算である。
複雑な筆算になると、ひとつクリアするのに十分もかかることはざらにある。
しかも、それは多くの場合間違っている。
計算の第一の壁は小学校の頃出現する『繰り下がりのある引き算筆算』である。
繰り下がりを示すために数字に×をつけて、上の位の数に十を足し、下の位の数で引いて……と、非常に乱雑になり、しまいには自分でもなにをやっているのかわからなくなる。
だが、次の方法を使うと、非常に分かりやすくなる。
一例を見せよう。
851347-97398 を計算することとする。
この計算式は次のように書きなおすことができる。
851347
+ 02601
-------------
853948
-1 +1
-------------
753949
第二行の02601とは99999から97398を引いたもの(減基数の補数)だ。
これは簡単に求められる、なぜならば、『足したら9になる数のペア』を記憶しておけばいいからだ。
9なら0
8なら1
7なら2
6なら3
5なら4
4なら5
3なら6
2なら7
1なら8
0なら9
という風に全て覚えてしまう。
そして引く数の各桁にある数をこの表に従い変換していく。
97398
↓
02601
引かれる数853948に、02601を足した後、一番上の桁から1を引き、一番下の桁に1を足せば完成である。
なぜこのやり方で求められるのか?
851347-97398は次のように変化することができるからだ。
851347-97398=851347-100000+(02601+1)
-97398とは-100000に02601を足したものに1を足したものと等しい。
一番上の桁から1を引くのは-100000を、一番下の桁に1を足すのは+1を表している。
10秒で覚えられて計算がバツグンに速くなる方法 読書猿Classic: between / beyond readers