2017-01-01から1年間の記事一覧
このもの主義 Haecceitism (Stanford Encyclopedia of Philosophy) この世界の形、色、質量、大きさなどすべての質が同一であったとして、たったひとつだけ現実と違う世界がある。あなたがいないのだ。あなたの代わりに、あなたとまったく同じ質的性質を持つ…
セクション4では、形而上学的に偶然だが法則的に必然である法則の例として、微細構造定数αとそれに基づくクーロンの法則が挙げられます。 セクション5では、ある法則は形而上学的に偶然だが、別の法則は形而上学的に必然であると論じられます。形而上学的…
物理法則の力はなにを根拠にしているのでしょうか? セクション2では、本質主義者の「因果力を与える本性」が物理法則の根拠になっているということを説明し、それは強すぎる主張だとします。 セクション3では、根源的自然種の例化というアイディアを検討…
法則は偶然的なのでしょうか、それとも必然的なのでしょうか? この論文の著者は、ある法則は必然的であり、別の法則は偶然的だとしています。 このエントリでは、セクション1の先行研究の紹介と、著者の主張のみです。セクション2からはのちに新しいエン…
mindsonline.philosophyofbrains.com アブストラクト ○汎心論とは? ○ラッセル的汎心論 ○物理主義と二元論の困難とラッセル的汎心論の有利な点 ○構成的汎心論と創発的汎心論、およびその問題点 ○IIT ○IITと組み合わせ問題 ○現象的結束の立場 ○融合の立…
心の哲学の代表的論者、デイヴィッド・チャーマーズの論文です。汎心論と汎原心論、ラッセル的一元論、汎質論についての議論がまとめられています。 www.oxfordscholarship.com チャーマーズは『意識する心』と『意識の諸相』が翻訳されています。 www.amazo…
今回は神経科学者・土屋尚嗣さんの論文をお送りいたします。 onlinelibrary.wiley.com 論文の背景 トマス・ネーゲルという哲学者は1974年に「コウモリであるということはどのようなことか?」という記事を書いた。コウモリは超音波で周囲の環境を知覚してい…
The Problem with Phi: A Critique of Integrated Information Theory 論文の背景 ジュリオ・トノーニは意識の量を測るための「情報統合理論(IIT)」を提唱した。 それは、「意識とは統合情報である」という理論だ。統合情報とは、「システムの要素が生成す…
[1504.05696] Ascribing Consciousness to Artificial Intelligence 【論文のまとめ】 この論文は、『意識の統合情報理論』においての反機能主義的側面を批判するものだ。批判のために、「脳神経を徐々に機械化していったときどうなるか」という思考実験を使…
アニメ「けものフレンズ」七話でのクリフハンガーとでもいえる「フレンズやわたしたちにとってとても大切なものが埋設されている」という発言。今後の展開で、おそらくこの「大切なもの」が大きく関わってきそうだ。それを予想してみよう! というのがこの記…