水槽脳の栓を抜け

SF作家 草野原々のブログ

ほむほむから学ぶにせものワールド脱出講座

注! 本記事は映画まどマギの他に、フィリップ・K・ディックの小説『ユービック』『時は乱れて』『宇宙の眼』 アニメ『BLOOD-C』『ビューティフルドリーマー』『ゼーガペイン』 プラトン『国家』 デカルト方法序説』のネタバレがあります。

 

劇場版 魔法少女まどかマギカ[新編]叛逆の物語』非常に面白かったです。一時も休む暇がなくてジェットコースターに乗っているか、風邪をひいたときの悪夢を見ているようでした。

魔法少女アニメ論という観点からの、本作品の分析は現代美術作家・柴田英里さんの分析(http://www.n11books.com/archives/29757768.html)が映画公開前に書かれたものながら、かなり的を得ており、これを超える分析は私には荷が重過ぎるということで、ここでは行いません。ほむほむが『邪道魔法少女』であるということがはっきりと書かれており、まるでスタッフはこの評論を読んだかのようです。

さて、ここで行うのは、映画前半の分析。ほむほむがにせの世界からどうやって脱出したかということを、過去の作品を見ながら振り返ってみましょうということです。

では、ほむほむはどのようににせものワールドから脱出したのでしょうか。その

手順を見てみましょう。

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